奈良町  その19

 復元された「高札(こうさつ)」

 「猿沢池」の北側、「三条通り」を西へ向かうと、「興福寺」の「三重塔」の下に昔の「高札」が建っています。掟、条目、禁制などが書かれ、奈良時代末期から既にあったけど、江戸時代特に顕著で、明治6年2月撤廃されたが、後に観光用に建てられた「高札」で、住民にだけでなく、奈良公園を棲みかとせし鹿に申し渡す、1.人の捨てし如何様のごみ等も思慮なく食べることならじ、特にビニールごみは未しょう化にて死に至らしむ仲間多かりし、1.昨今鹿身事故多し横断の時は左右確認をおこたるべからず、1.その方共弱き生きものなり犬の芳には特に注意しその姿見れば懸命に逃げるべし、などが左下に書かれています。
 「宗像神社」「隼神社」と市文化「延命地蔵」

 「高札」の前を通って、更に三条通りを西へ向かうと、「南都銀行」の前を過ぎ、次の四つ角「三井住友銀行」の前を左(南)へ曲がったら、「宗像神社」と角振明神を祀る「隼神社」が鎮座し、隣は「延命地蔵尊」が祀られ、前の通りが昔の「中街道」で、角振町から南、椿井、東城戸、南城戸、京終(きょうばて)町へ続き、昔は上街道、下街道と共に大和盆地を南北に結ぶ重要な街道で、江戸時代から明治、大正、昭和初期まで豪商が軒を並べていました。なお、格子戸の中に祀られている「木造地蔵菩薩半跏像」は、檜の寄木造、玉眼で、像高73cm、片足を踏み下げて坐る姿は、優美で、着衣の表面に細かな文様があります。




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