鹿苑(ろくえん)での「鹿の角切り」

 古都奈良の秋を彩る鹿の角切りは、角が住民に危害を与えたり、互いに突き合って死傷したりしたので、1671年(寛文11年)当時鹿の管理者の興福寺が、奈良奉行「溝口豊前守」の立合いのもとに始めて、当初は民家の格子越しに鑑賞し、町なかで行われていましたけど、昭和3年に今の角切り場を設け、年中行事として開催されています。鉢巻をして、半被姿の勢子達が、角鹿を数頭ずつ角切り場に追い込み、幔幕さえも飛び越して逃げ回る鹿の角に縄を掛け、手繰り寄せて暴れる鹿を取り押え、烏帽子(えぼし)直垂(ひたたれ)姿の神官が水を飲ませてから、鋸で角を切り落します。
10月8日・9日・10日。12:00〜15:00(開場11:30、入場14:30まで)、入場料1000円。 (2011年の場合)


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