水と緑の「上北山村」  その1
 「和佐又山スキー場」&「キャンプ場」

 「上北山村」へ北側から入るには、吉野町、川上村を通って、国道169号線で「新伯母峰トンネル」を抜けると、奈良県吉野郡の「上北山村」です。また、トンネルを抜けて直ぐ、バックする様に右へ曲がり、「和佐又谷」の渓谷に沿って狭い山道を西へ登ると、「和佐又山(標高1344m)」への道で、トンネルを出てから約15分で、元小学校を移設し、430人宿泊できる「和佐又ヒュッテ(TEL 07468-3-0027)」に至ります。冬は奈良県下で数少ないスキー場として(但し、リフトなし)、夏は涼しさや自然観察を求めて、キャンプ、林間学校として、また、吉野熊野国立公園の大峰山脈への登山口として利用されています。
 行場の1つ「笙(しょう)の窟(いわや)」

 なお、「和佐又山」から西の「大普賢岳」の方へ向かい、約1時間で、森の中の道を抜けて、階段を上がると、やがて、大峰山の行場の1つ「笙の窟」に至ります。九世紀初頭、当時を代表する修験者の一人で、北野天神縁起絵巻にも載っている「日蔵上人」がこの窟に篭り、断食を行った所で、また、園城寺の大僧正「行尊」や、「西行法師」も当地を訪れて歌を詠み、更に、「弁覚上人」が源実朝の生前の願によって建立した貞永元年(1232年)の銘がある「金銅不動明王像」がここに祀られていました。このように、大峰山系の山々は、いたる所が山岳宗教のメッカとして、古くから知られ、役行者の伝説も多く残っています。
 「北山川」の「西原渓流」

 また、国道160号線へ下りて「和佐又谷」沿いに南へ向い、「新天ヶ瀬橋」を渡って「天ヶ瀬川」沿いに右(西)へ行くと、冬期通行止の行者還林道(国道309号線)で、「ナメゴ谷」渓谷を過ぎ、ヘアピンカーブを登って、照明灯のない「行者還トンネル」を抜けると「天川村」ですが、「新天ヶ瀬橋」を渡って「北山川」沿いに左(南)へ行くと、バス停「西原」に至ります。川は、大台が原、大峰山系を水源とする清流で、「奈良県の名水31」に選定され、鮎、アメノウオ(アマゴ)等が生息し、渓流釣りのベストポジションです。また、下流の「池原ダム湖」も、豊富な自然の恵みによって、年中「魚釣り」が楽しめます。



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