奈良町  その5


 史料保存館 (TEL 0742-27-0169)

 「奈良市杉岡華邨書道美術館」の南隣が奈良町散策図の見学ポイント3、「奈良市立史料保存館」です。入場は無料で、拝観は9:30〜17:00迄、なお月曜日(祝日の場合はその翌日)と祝日の翌日(土・日を除く)、また、12/27〜1/3が休館です。なお、館内には奈良市内の旧蔵文書や明治時代の新聞等、貴重な資料を多数保存し、現在の奈良女子大学が開校する前に存在していた「奈良奉行所の古地図」や奉行所が立てた「掟の掲示板」等を展示しています。また、この辺りは、奈良市脇戸(わきど)町で、その南側が昔「元興寺」の中大門が在った高御門(たかみかど)町で、また、脇戸町には、小門が在りました。
 あしびの郷 (TEL 0742-26-6686)

 「奈良市史料保存館」の真ん前が「あしびの郷」、入場無料で、10:00〜日没後1時間営業されて、お正月だけ休み後は年中無休です。奈良漬けのあしびや本舗・旧本社の跡地を整備し、人々が集まり憩えるスペースとして活用され、平成8年3月にオープン、お食事が出来て、奈良晒(さら)し等も販売されて、ギャラリーやセミナー等に使える空間や、蔵と一体になった舞台も在ります。写真の中央に見えてる大きな樽が、通りの角にも在り、そこから写真の奥(西)へ入って行った所に石灯籠も見えていますけど、また、ここから写真の様に生駒山が望まれ、天気の良い日にここから見る生駒山へ沈む大きな夕日は感動物です。
 鎮宅霊符(ちんたくれいふ)神社

 「あしびの郷」から南へ行って、直ぐ右へ曲がり、路地を西へ入ると、右(北)側に「鎮宅霊符神社」が鎮座しています。祭神は、最初に高天原に現れた天之御中主神(あめのみなかぬしノかみ)、不動の天帝、北極星の心霊と見なされ、宇宙創造神、また神仏習合説妙見信仰の神で、天下泰平、国家安穏、五穀豊穣、災禍を除き福運を呼び、家屋敷の安全を守る神です。疫病退散を祈って、1117年(永久5年)に創建され、この辺りは陰陽師が住んでいたので「陰陽(いんよう)町」と呼ばれ、江戸時代中期には十数軒あった陰陽師の幸徳井(賀茂)家が、占いや祈祷を業として各地を巡り、鎮宅霊符や奈良暦などを配布しました。

 時の資料館 (TEL 0742-26-5187)

 「奈良市史料保存館」と「あしびの郷」に挟まれた小道を南へ100m行って、左(東)へ曲がり小さな辻へ入って行くと直ぐ奈良町散策図見学ポイント4「時の資料館」が在ります。とは云っても写真の様に小さく、ごく普通の民家です。9時を指した柱時計のマークが入った暖簾が掛かって折り、入館料100円で、10:00〜16:00。お休みは月曜と木曜、そして、12/25〜1/9です。館内には、古代の エジプト、ギリシャ、ローマ時代から現在に至る時を測る事に関する歴史と暦の資料が有り、庶民が最初に利用した暦の1つと云われている南都暦、江戸時代の日時計、イスラムの天体観測器等を展示しています。
 華厳宗、紫雲山「西光院(さいこういん)」

 「時の資料館」から先程の西へ戻って、南北の道を左(南)へ曲がって行くと「西光院」で、当院は平安時代に造られた檜(ひのき)材一木造で国重文の「十一面観音立像」と、二十日大師と呼ばれる像高約90cmの「木造弘法大師座像」を安置しておられ、弘法大師像は、1671年(寛文11年)猿沢池の近くに在る元林院町の草庵より移された奈良三裸形の一つで、奈良市指定の文化財ですが、全身裸形像は鎌倉時代の中期から後期にかけて一時的に造られ、中でも裸形の弘法大師像は、ここ以外他では鎌倉市の青蓮寺に伝わるのみで、貴重な裸形像です。なお、裸形と申しても、ちゃんと着物を着せて丁重に安置されています。




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