水辺の「川西町」、「三宅町」から桃太郎の古里「田原本町」 辺り  その1
 八幡神社(旧白米蜜寺)

 奈良盆地の中央に位置する奈良県磯城郡「川西町」は、大和川に接して南に開け、東西3.4キロ、南北1.9キロ、総面積5.94平方キロの小さな町で、北は生駒郡安堵町と大和郡山市、南は磯城郡三宅町、東は天理市、西は北葛城郡河合町に接し、3つの河川が南からともに大和川に注ぐ水辺の町でもあります。近鉄橿原線「結崎(ゆうざき)駅」から踏切を渡って東へ向かい、直ぐ出屋敷公民館の角を左へ曲がって、北へ約800m行くと、突き当たりに「八幡神社」が鎮座しています。境内社は、熊野神社と愛宕神社で、前社は伊邪那美命を、後社は加具津智命を祭神とし、社前に幕末頃の石灯籠30基が整然と並んでいます。
 八幡神社(旧白米蜜寺)「本殿」

 「八幡神社」の「拝殿」の横に昭和43年収蔵庫が建てられ、「旧白米蜜寺」の仏像を納めていますが、「白米蜜寺」は、元「初瀬川(大和川)」右岸の高堂八幡神社付近にあり、遺物はほとんど分散し、収蔵の仏像は、重文「木造阿弥陀如来座像」、像高143.5センチ、寄木造で彫りの浅い平安時代後期の様式です。なお、重文の「木造地蔵菩薩立像」、像高161センチ、一本造で丹頂、彫眼、彩色された翻波式衣文があり、平安時代中期の作風がうかがえる貴重なもので、また、県重文として「木造不動明王立像」、像高51.5センチ、寄木造で彩色が施されて鎌倉時代に制作されたものもあるが、白米蜜寺は現在廃寺です。
 再建されて真新しい「春日神社」

 「八幡神社」の西隣に浄土宗本願寺派石水山「称名寺」があり、更に西へ向かって、近鉄橿原線のガード下2.5mをくぐってから、北へ少し行くと、下永の集落に浄土宗光明山「西方寺」があり、旧道を更に西へ行くと、吐田(はんだ)の集落に「春日神社」が鎮座しています。祭神は、天児屋根命(あめノこやねノみこと)で、近頃建て替えられた「本殿」に祀られ、「拝殿」も新しく、近在の人々から村社として慕われています。なお、境内社は、祭神に天照大神(あまてらすおおみかみ)を祀る「天照皇太神社」と、祭神に五男三女神を祀る「八王子神社」、祭神に誉田別命を祀る「八幡神社」の三社で、お祭は、10月10日。


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