高原の里「都祁」  その2

 観音寺(TEL 0743-84-0379)

 「金龍寺」からR369へ出て、左へ約3キロ行くと、名阪国道「針インター」で、その手前に祠「深江川菩薩堂」が建つ所を右(西)へ折れると、真言宗豊山派宝亀山万福院「観音寺」です。僧延鎮が霊夢で小堂を建てたのが始まりで、本尊は1560年(永禄3年)奈良宿院源三郎作の「千手観音像」で、西隣に都祁針の「春日神社」が鎮座し、当寺の境内墓地に総高15尺(約4.5m)、花崗岩製の「十三重石塔」が建ち、各重の屋根は勾配が緩く、狭長な感じがせず、初重軸部四面に半肉彫りの四方仏坐像があり、基盤に「正平7年(1352年)壬辰2月・大工行長」の銘がある行長は、南北朝時代、伊派の最後の石工です。
 針テラス TEL 0743-82-5633

 名阪国道針インターにある西日本で最大の「道の駅(針テラス)」は、ファーストフード店、大型レストラン、特産品の販売店などバラエティーに富んだ店が集まった「ノースリリィ」。本格的イタリアンレストラン、イタリアグッズの販売、名車フェラーリの展示などイタリアの雰囲気が楽しめる「サウスリリィ」。露天風呂の温泉浴場のほか、サウナ、プール、トレーニングジムなどが完備した健康増進施設の「フィットネスバード」があり、更に入口の所には、都祁の情報館「つげの畑、高原屋」もあり、地元の高原で育った新鮮野菜や、果物などの農産物を販売し、展示室では都祁の歴史と文化や、出土文化財を紹介しています。
 国史跡「小治田朝臣安萬侶墓」

 「道の駅(針テラス)」から国道369号線を南へ行って、都祁小学校の角から右(西)へ約1.5キロ入って行くと、狭い道から右(北)へ入った傾斜地に「小治田朝臣安萬侶墓」があります。明治45年4月開墾中に桧材の骨櫃、金銅板墓誌及び和同開珎が出土し、墓誌銘から奈良時代の官人「小治田安萬侶(おわりだノやすまろ)の墓」と判明しました。墓誌は正板1枚、副板2枚があり、正板に「右京三条二坊従四位下小治田朝臣安萬侶大倭国山辺郡都家郷郡里岡安墓」とあり、神亀6年(729年)2月9日に亡くなったと書かれていました。その後、昭和26年7月の調査では、火葬地を墓地にしたことが確認されています。




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