柿と梅の里西吉野  その1

 柿博物館(TEL 07472-4-0061)

 幻の五新線「生子トンネル」のずっと手前から左にそれて、バス専用道と平行に南へ向い、丹生川沿いを東へ行き、大きく右へカーブする所で左へ上がって行くと、五條市西吉野町湯塩に入って、柿畑の頂上を越した辺りに大きな熟柿の様なドームの「柿博物館」があります。奈良県果樹振興センターとともに平成6年4月オープンし、柿についての知識を幅広く理解してもらうために、柿についてのコルトンパネルを始め、クイズキット、柿ものしりブック、物産品展示などを用意しています。入館無料で、開館時間は9:00〜16:30、休館日は毎週月曜(祝祭日の場合はその翌日)と年末年始(12月28日〜1月4日)です。
 農業用利水の「一の木ダム」

 「柿博物館」から東へ下ると、「古田川」を堰き止めた「一の木ダム」があります。堤長150m、堤高38.4m、受益面積1137.5haで、五條市西吉野町と下市町一帯1663haの柿園などに多目的灌漑を行うための水源施設として、奈良県、五條市西吉野町、下市町、並びにダム上下流に住まう関係者の協力によって、平成3年に工事が着工され、平成9年に完成した重力式コンクリートダムで、国営五條吉野総合農地開発事業の一貫として建設され、ダムの両岸は、南岸が五條市西吉野町、北岸が五條市野原町で、ダム周辺にポケットパークや展望広場、出会い広場があって、貯水池の周りを車で散策する事ができます。

 池の畔に祠の建つ「姫谷池」

 「一の木ダム」の右岸は、県道138号赤滝五條線で、バス停「一の木橋」ですが、左岸からを古田川へ下る左側に二段の「姫谷池」があります。昔、可愛い働き者の娘が洗濯中、堤に簪(かんざし)を落とし、拾って髪に挿すと、簪が大蛇に化けて、娘を飲み込みました。けれども娘の「魂」は、青い火になって、草むらで燃え続け、夕方になっても娘が帰ってこないので、両親が心配をして、いくら洗濯好きな娘でも余りに遅すぎるから、両親と村の衆達が池の堤まで探しに来て見ると、草むらに娘の下駄と洗濯物がころがり、青い火が燃えているだけで、娘の名を呼んでも返事は返らず、池の主に呑まれた事を知って悲しみました。




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