大台ヶ原のシャクナゲ


 石楠花(しゃくなげ)は、ツツジ属シャクナゲ亜属の植物の総称で、ツツジ属のうち常緑で厚い葉をつけ、子房や葉に腺状鱗片のないものを云い、ヒマラヤ等には高木になるものもありますが、日本産のものはいずれも低木で、高さ4m以内が普通です。

 石楠花・石南などと書くけど、これは中国産の別種の漢名を誤用したもので、枝が曲がりくねっていて真っすぐに伸びた幹の部分が、1尺(30cm)もないところから「尺無し」と呼ばれ、これが訛ってシャクナゲになったと云われています。
 
大台ヶ原では、「日出ヶ岳」山頂の北側と、山頂から「大杉谷」の方へ下る東側、そして、東大台周遊路の分岐点から「大蛇ー」へ向う途中の尾根道、更に「シャクナゲ坂」に群生していますが、ほとんど「ツクシシャクナゲ」と、その変種「ホンシャクナゲ」で、花は5月中旬〜6月上旬にかけて咲きます。


前の付録に戻る / 説明ページに戻る / 奈良観光表紙に戻る / 次の付録に進む