奈良町  その10

 国史跡「元興寺小塔院跡

 「ならまち格子の家」と「藤岡家住宅」に挟まれた 「上街道(上ツ道)」を北上し、突き当たった所を左 (西)へ折れて進み、また突き当って、右(北)へ折れて少し行くと左(西)側に写真の様な小さな門が在り、門を入った辻の奥に二間四面の「虚空蔵堂」が見え、ここは元興寺の一院で、称徳女帝の百万塔を収めた所と云われ、また、境内に奈良時代から平安時代の初期にかけて活躍した護命の供養塔が在るので、護命ゆかりの寺院跡とも云われているが、1451年(宝徳3年)の土一揆で殆どの建物が焼失し、現在は江戸時代に建立された「虚空蔵堂」1つが本堂でも有り、昭和40年境内一円が国史跡に指定されました。
 奈良オリエント館(TEL 0742-24-8415)

 「元興寺小塔院跡」は、西へ突き抜けられますが、また東の門の方へ戻り、南北の道を北へ向かうと隣が奈良町散策図の見学ポイント8で、江戸時代の末期に建った伝統的な商家を改装して「ならどっとFM」の本拠地、未来工房「奈良オリエント館」があります。館内には、8:00〜23:00迄、78.4MHzで生放送オンエアするサテライトスタジオ、その横に和風の喫茶&クラフト「暖暖のんのん」、ミニ個展が開ける「ひとつぼギャラリー」、米蔵を改装した粋な「Bar & Live藏部D」、託児ルーム・ラ・メールママ「のびのびルーム」等があり、「藏部D」では地酒、焼酎、蔵部Dオリジナルカクテル等が味わえます。

 庚申堂(こうしんどう)

 「奈良オリエント館」の北隣が写真の様に古い町家続きの町並みに解け合って佇む西新町の「庚申堂」、堂内の中央に木造彩色の青面金剛立像が安置されて、毎年3月の第2日曜日と、11月23日(祝)「勤労感謝の日」に講の人達によって「庚申祭」が行われ、参拝者の方に大根とこんにゃくの田楽がふるまわれています。なお、軒下の提灯の後ろにぶら下がっている三日月形ぬいぐるみは庚申信仰の「身代わり猿」で、日頃人の体の中にいる悪玉の「三戸ノ虫」が、庚申ノ日に抜け出して、天を支配する玉皇大帝(北極星)に告げ口をしますが、悪事がばれても「身代わり猿」が人に代わって玉皇大帝の怒りを全部受けて呉れます。
 奈良町資料館(TEL 0742-22-5509)

 「庚申堂」から北へ行き、突き当たって右(東)へ曲がると直ぐの所に奈良町散策図見学ポイントの9「奈良町資料館」が在ります。ならまちに古くから伝わる様々な生活民具や古書、仏像、漆器等を展示し、「身代わり猿」を売っています。なお入場は無料で、10:00〜16:00、お休みは月曜(祝日の場合その翌日)と12/30〜1/1です。また、入館は写真の様な木戸から入り、向かって直ぐ右側に等身大「とげぬき観音」が立っておられます。手足の痛む方や、肩などがこる方が、観音さんの同じ所に触れるとご利益が有るそうです。但し、お手触れ料100円。なお、出口はもと来た「庚申堂」の方になっています。




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