石仏の里「当尾(とうの)」  その6

 弥勒磨崖仏(弥勒の辻)

 また、「岩船寺」を出て舗装道路を左(南)へ進むと、2車線の大きな道路と出くわした所が、何故だかバスが来ないのに岩船寺南口バス停になっています。右の山際の巨岩に高さ2.5mの「弥勒磨崖仏」が線彫されているので、ここを「弥勒(みろく)の辻」と呼び、磨崖仏が彫られたのは、鎌倉時代の1274年(文永11年)、笠置寺の磨崖仏の写しです。なお、ここから更に大きな道路を南へ徒歩20分程行くと、県道33号奈良笠置線のバス停「岩船寺口」で、JRまたは近鉄奈良駅行のバスは、お昼以降13:33、15:48、16:43、17:15の計4本です。また、笠置の広岡行バスも本数少ないけど有ります。
 三体地蔵

  「弥勒磨崖仏」からまた少し「岩船寺」の方へ戻る途中に、右側の山へ登って行く細い道が在り、そこを登って山際へ至ると、右上やや斜め後ろの岩肌にまた「三体地蔵」が彫られています。三体共左手に宝珠を捧げ、右手に錫杖を持って、西方遙かに広がる眺望を童顔の細い目で見ています。三界(欲界、色界、無色界、または、過去、現在、未来)の萬霊を供養する為に発願(ほつがん)されたものと云われております。更にそこから落ち葉の敷き詰められた木立の中の道を行くと、また「岩船寺」の横へ下りて来ます。今度はバス停「岩船寺前」から舗装道路を右(北)へ進み、岩船区公民館のちょい手前で、右へ入って行きます。

 六体地蔵

 民家を外れ山中へ入って暫く行くと「六体地蔵」が薄暗い竹藪の所で見えて来ます。「一龕(いちがん)六体地蔵石仏」で、死者の霊が迷って苦しまない様にあちこちの墓地の入口に六体揃った地蔵尊が祀られていますが、1つの石龕(せきがん、石の厨子)に六体揃って彫られているのは珍しい物だそうです。なお、そこから更に奥へ進むと、木の墓標が乱立した墓地が在り、墓地の際にも箇々のお地蔵さんが10体ばかり並び、また、墓地に相対して一体立派なお地蔵さんが立って居られます。そこから引っ返してもよいけど、更に進んで今度は立派な墓石の建った中を歩き、そのまま進むと一回りして、元来た道の所へ出られます。





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