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国史跡「正長元年柳生徳政碑」
昭和44年にすぐ下の土の中から見つかった「ほうそう地蔵」は、顔の部分が剥落(はくらく)して、疱瘡(ほうそう)にかかった様に見えますが、今は修復されてます。また、向かって右下に長方形の枠取りがされ、中に元応元年(1319年)11月□日の銘があり、その下方に「正長元年ヨリ、サキ者カンヘ四カンカウニ、ヲ井メアル、ヘカラス」と刻まれ、その文意は、正長元年(1428年)より以前に借金している者で神戸四ヵ郷(春日社領の大柳生、柳生、坂原、邑地)には負目(おいめ)あるべからずと云う事で、つまり、借金の棒引きをすると云う証文で、室町時代「徳政」を記念して彫られた貴重な文化的資料です。
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「旧柳生藩陣屋跡」公園
「ほうそう地蔵」からちょっと北へ進むと、また、巨岩に「中村六地蔵」が彫られ、そこから直ぐ柳生の里へ入ったら「今川」を渡らず、左へ曲がって坂道を上がると右手に「旧柳生陣屋跡」があり、1642年(寛永19年)柳生宗矩が3年の歳月を費やして坪数1374坪の陣屋を建て、「柳生藩旧記」によると、表には竹の枝門があったと記されています。その後、3男の宗冬により増築整備されましたが、1747年(延享4年)火災により全焼し、仮建築のまま明治の廃藩を迎え、取り潰されて姿を消し今日に至り、今は公園として整備され、他よりも春のちょっと遅い時期毎年4月5日頃、桜の花が満開、花見で賑わいます。 |
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柳生「花しょうぶ園(TEL 0742-94-0400)」
「柳生陣屋跡」の近く、ちょっと西へ行くと、休耕田に約1万平方メートルの「花しょうぶ園」があり、今年(平成16年)で開園19周年を迎える広大な園地に62品種(揚羽、清少納言、秋の曲等)、80万本にも及ぶ花菖蒲が栽培され、一大パノラマとして、その艶を競い、小高い茶室から、花の向こうに広がる柳生の里が一望されます。6月初旬〜7月上旬見頃、期間中の拝観が9:00〜17:00で、入園料中学生以上650円です。なお、園内には、花菖蒲の他にも紫陽花や蓮等かなりの数で咲き、見応えがあります。また、毎週土・日曜日の14:00頃〜、園長自らが目の前で草餅を搗き、来園者に無料で接待されます。 |
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柳生八坂(やさか)神社
「旧柳生藩陣屋跡」の井戸の辺りから西へ下りて、大きな石垣に彫られた「お地蔵さん」を見たら、北へ向かって直ぐ左手奧に「八坂神社」が建っています。元は「四之宮大明神」と呼ばれ、奈良春日大社第四殿の比売神を祀っていたが、1654年(承応三年)に柳生宗冬が大保町にある「八坂神社」の祭神素戔鳴命(すさのうノみこと)の分霊を勧請して社殿を造営し「八坂神社」に改め、拝殿は「天之石立神社」のものが移築され、当社に伝わる江戸時代の能面1面(県の文化財)は、現在奈良国立博物館に寄託され、また、県無形民俗文化財に指定された宮座行事として、毎年10月17日神前に古風な「舞」等が奉納されます。 |