山背(やましろ)古道  その22

 友愛の丘(TEL 0774-53-3566)

 「森山遺跡」から公園の中を通って東へ出て、2車線の道路へ出たら左(北)へ行って、直ぐ右へ入って「城南病院」と「(株)東美染織り」の間を通って、右へ曲がり竹林の中を進んで行くと、青少年野外活動センター「友愛の丘」へ至ります。奈良市と京都市の中間、城陽市に位置する「友愛の丘」は、街の近くにあるアウトドアスポットで、200名が泊まれる宿泊室、研修室、体育館、プール、それに野外で300名収容のキャンプ場、バーベキュー場等があり、行楽の週末は沢山のキャンパー達で賑わい、バーベキューの美味しい匂いが漂っています。また、周りは鬱そうとした竹林で、秋にはドングリが沢山転がっています。
 西光院(さいこういん、TEL 0774-52-0196)

 「友愛の丘」の小さなグランドを横切って、また竹藪の中を通って下りると、直ぐ2車線の道路へ出て、横断歩道を渡って右(東)へ行くと、道路に面して、浄土宗、常光庵「西光院」があります。塀の前の銅像は、右手に筆、左手に巻紙を持って思案顔で烏帽子を被り、片膝立てて座り込んでいるのが万葉歌人「柿本人麻呂」で、それを横目に見なから編み笠に杖を持って立っているのが俳聖「松尾芭蕉」です。彼らもその昔、奈良街道(城陽市〜奈良4里半)を通りました。

 山背の久世の若子が欲しと言ふ我れ あふさわに
 我れを欲しと言ふ山背の久世 巻11−2362
 城陽市総合運動公園(TEL 0774-55-6222)

 万葉集の巻11−2362は、京都府城陽市久世の歌垣で詠まれた「柿本人麻呂」のからかいの歌です。また「西光院」から更に東へ行くと「城陽市(じょうようし)総合運動公園」に至ります。なお「山背古道(やましろこどう)」は、運動公園の中を通るので、ゲートから入って、100m近くもある長いローラースライダー(滑り台)に沿って丘へ登ると、運動公園内で一番高い所に展望広場(トイレの2階)があり、そこから遠く木津川に架かる赤い「山城大橋」が見えます。また、運動公園内には、約400台収容の無料駐車場があり、レストランもあって、汗をかいた時には有料の大浴場もあり、宿泊施設も完備しています。
 水度神社(TEL 0774-53-9870)

 城陽市総合運動公園(鴻ノ巣山運動公園)の展望広場の横から「こもれびの森」を通って、急な下り階段を下りると、「鴻ノ巣山展望台」に至り、更に「鴻ノ巣山散策道」を西へ下って「やすらぎの広場」から山を下りたら「鴻ノ巣山」の西斜面で、山全域を境内とする「水度(みと)神社」が鎮座しています。本殿は一間社流造、正面千鳥破風付、檜皮葺、国の重要文化財に指定され、室町時代の1448年(文安5年)に建てられ、祭神は、天照皇大神、高皇産霊神、和多都美豊玉姫命です。なお、例祭は、毎年10月2日で、神輿渡御の時、威儀を正した行列と獅子が出て賑わいますが、この頃は雨が多く「カサ祭」と呼ばれます。
 文化パルク城陽(TEL 0774-55-1010)

 「水度神社」の鳥居をくぐって西へ向うと、長い参道の脇が遊歩道で、JR奈良線の踏み切りを渡って更に西へ行くと、近鉄京都線の寺田駅に至ります。この辺りが城陽市の中心地で、京都と奈良から共に五里の地、よって、城陽を五里五里の里と云います。なお、寺田駅から近鉄京都線に沿って遊歩道を南へ400m行くと、城陽市の新しい文化を創造する拠点、夢と感動のステージ、「文化パルク城陽」があります。大小のホールや図書館、久津川車塚古墳を紹介する歴史民族資料館、23mの大きなドームスクリーンのプラネタリウムがあるコスモホール、プレイルーム、レストラン等から成り、毎週月曜と祝日の翌日が休館です。




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