奈良市の東端「田原」「水間」から「山添村」  その8

 「八畳岩」

 「天狗岩」から木の階段をちょっと登り、交差路で1度左へ曲がって、次と次の交差路を右へ向かい、木橋を渡ると直ぐ山路の左側に「八畳岩」があります。「神野山」随一の大岩で、高さ7m、幅10m、頂きの広さが8畳あり、屹立した側面は50畳ほどあり、付近には、象の形をした岩もあり、少し離れて見ると壮観です。また、「八畳岩」には、写真の様に幾筋か彫り傷がありますが、これはその昔、烏天狗達が足の爪で引っ掻いた跡と云われています。なお、烏天狗の迦楼羅(かるら)は、奈良東大寺の正倉院に伎楽面として残っており、鳥の形をして嘴(くちばし)の先に玉をくわえています。密教では、仏法を守護します。
 めぇめぇ牧場(TEL 0743-86-0411)

 「八畳岩」から真っ直ぐ下りると、「おたま池」が左手にあって、更に下ると、「紅」「白」とりどりのツツジの庭園があり、「めぇめぇ牧場」に至ります。広々とした芝生の中で、頭と足が真っ黒な羊40頭が草をはんでいます。種類はイギリス原産のサフォーク種です。昭和31年日本に初めて輸入され、国内飼育頭数の約80%を占める羊です。長い顔に大きな目、角(つの)がなく、人なつこいので直ぐ寄って来ますが、何のことはない、何時ももらっているせんべいがお目当てです。牧場内の売店では、鹿せんべいならぬ羊せんべいを売っています。なお、牧場は入場無料、開場9:00〜16:30、毎週水曜日が休みです。
 羊毛加工体験施設「羊毛館(TEL 0743-86-0430)」

 「めぇめぇ牧場」の北側に「羊毛館」があり、入館無料です。行かれたら直ぐ羊毛加工の面白さを身近に体験できる施設で、ブローチなどの小物なら所要時間30分で出来ますが、利用は1時間100円。但し、材料費が別に必要です。開館は9:00〜16:30で、定休日は、毎週火曜日と水曜日、ただし、7月と8月は、水曜日のみで、水曜日が祝日の場合は翌日、それと、12月28日〜1月4日です。なお、「めぇめぇ牧場」の羊毛を材料に山添村の山野草を使っての染色、紡ぎ、織りといった織物を製作する最初のステップから最後まで、館内にある数台の「機織り機」を使って、時間をかけ一貫した指導のもとに学べます。
 国重文の北野「天神社」本殿

 「羊毛館」からちょっと急な坂を下り、大きな道に出たら左へ曲がり、そのまま山を下ると、県道80号奈良名張線のバス停「北野」に至って、車道を渡った北側奧に北野「天(てん)神社」が鎮座しています。朱色の鳥居をくぐって、参道をしばらく進み、階段を上がると拝殿があり、拝殿の直ぐ後ろ、一段高い所に堂々とした春日造の社殿が二棟並んで建っています。重厚な杉板葺の屋根、蟇股(かえるまた)の装飾等、室町時代の建築様式を伝える歴史ある「本殿」です。また、北野「天神社」には、1578年(天正6年)から現在までの棟札が保存され、その内、1867年(慶応3年)迄の16枚が重文に指定されています。




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