伊賀上野  その1
 だんじり会館(TEL 0595-24-4400)と蛇池

 全国の小京都20市の1つである、伊賀上野へは、JR関西線「伊賀上野駅」から近鉄伊賀線で3つ目が「上野市駅」で、ロータリーに旅姿の「芭蕉翁銅像」が台座の上に立っています。銅像を背に左へ折れて、踏切を渡り北へ向うと直ぐ、通りの右側に「だんじり会館」があります。毎年10月の「上野天神秋祭」で五穀豊穣を祈願して、祭りの最終日に市内を巡行する楼車(だんじり)3基と鬼行列の一部を常設展示し、会館の2階に300インチの3面マルチスクリーンを設置して、鮮明な大画面とステレオの音響効果による圧倒的な臨場感で「上野天神秋祭」を再現し、城下町上野の風土と自然を紹介して、入館料500円です。
 歴史民俗資料館(TEL 0595-21-6666)

 「だんじり会館」の前の通りを渡ると、伊賀上野城東の内堀の跡「蛇池」ですが、池を左に見て、通りを北へ向かうと、直ぐ左に「伊賀市歴史民俗資料館」が通りに面して建っています。上野市の民俗・歴史資料を収集し、保存・公開する為の施設として平成11年7月に開館し、展示室では、高度経済成長以前の農家を再現し、当時の人が用いていた農具、農作業の様子等を見せ、また、古(いにしえ)人が捧げていた祈りの世界を見る事ができ、飛鳥時代のお堂「陶製仏殿」は、当時の仏教の形式を伝える貴重な遺物です。入館料は200円で、開館時間は9:00〜16:30、休館日は年末年始(12月29日〜1月3日)です。
 芭蕉翁記念館(TEL 0595-21-2219)

 また、「だんじり会館」の前まで戻ると、「蛇谷堀(蛇池)」で、昔「薬師の放生池」と云う沼でした。藤堂高虎が城を築く時、沼を利用して東の内堀を掘ると、眼がほうずきの様に赤く輝き、長さ二丈の大蛇が現れ、里人が「山酸醤(やまさんしょう)」と呼んだこの蛇を夫役が集まって殺しました。なお、「蛇池」から西へ向うと、直ぐ「上野公園」の入り口で、右へ上って行くと、右手に「芭蕉翁記念館」があります。館の前に「偲翁桜」が植わり、高床式平屋造の館内に伊賀上野が生んだ俳聖「松尾芭蕉」に関するゆかりの収蔵品、遺墨、文献、句集等を展示し、また、「芭蕉文庫」には、芭蕉の真蹟(しんせき)や資料等を保存しています。入館料300円、年末年始は休館です。
 伊賀流忍者博物館(TEL 0595-23-0311)

 「芭蕉翁記念館」から北へ行くと、直ぐ「伊賀流忍者博物館」で、くノ一が実演と説明を行う麦わら屋根の「忍者屋敷」、手裏剣等を多数展示している「忍術体験館」、忍者に関する資料を展示の「忍者伝承館」からなる3館があり、平成12年11月、屋外に待望の「忍者体験コーナー」がオープンしました。なお、伊賀流忍術の根本は「機を見て虚を突け、恐れるな、侮るな、考え過ぎるな」、臨機応変に神出鬼没が極意と云われていますが、「忍者屋敷」で、くノ一が板壁を回転させて、壁の裏に消えた時、背中の真後ろから再び突然現れるので、気を付けて、回れ右をして迎えましょう。これすなわち忍法「逆手取りの術」です。



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