生駒山周辺と信貴山まで  その8

 府民の森なるかわ園地

 「生駒縦走歩道」を「暗峠」のちょっと下から更に南へ辿ると、「府民の森なるかわ園地」で、ここから西へ下ると、神津嶽(かみつだけ)を経て近鉄奈良線枚岡駅へ至ります。なお、園地内には万葉植物展示園もあり、万葉の路を辿れば、万葉集に詠われた木々の側には歌が書かれた表示板がそれぞれ立っています。また、「なるかわ園地の芝生広場」は、大阪みどりの百選でもあり、目の下に河内平野が広がり、遠く西北に六甲の山並みも望まれ、時に淡路島さえも見えますが、大阪府民の森、北から「くさか」「ぬかた」「なるかわ」の3園地は、大阪府政百年を記念して生駒山系に整備された自然公園で、森林浴も楽しめるます。
 鳴川峠(なるかわとうげ)

 生駒山の尾根伝いを走る「信貴生駒スカイライン」に沿って、ゆるやかなアップダウンが続く「生駒縦走歩道」を「暗峠」から南へ1.4キロで「鳴川峠」、生駒山脈のほぼ中間点です。南北の「縦走コース」と交叉する東西の「清滝越え」の道は、西の大阪側には紫陽花の名所「大阪府民の森なねかわ園地」が広がり園地南の「鳴川谷ハイキングコース」を通って西側へ3.2キロ下ると近鉄奈良線瓢箪山駅で、東大阪市。古(いにしえ)にも生駒山を越えた若者の万葉歌は、

 妹がりと 馬に鞍置きて生駒山 うち越え来れば
  黄葉(もみじ)散りつつ  巻10−2201
 鳴川峠の「首切地蔵」

 なお、「鳴川峠」から南へ向い「生駒縦走歩道」を2.2キロ辿ると「十三(じゅうさん)峠」ですが、昔は生駒山を越えるのに主な峠として、北から生駒市の「暗峠」、平群町の「鳴川峠」「十三峠」があり、清滝越え「鳴川峠」を東の奈良県側へ下ると、緑濃い山道にせせらぎの音が聞こえ、途中「千光寺」を経て「鳴川谷」を5.2キロ下ると近鉄生駒線元山上駅へ至りますけど、東西に通る「清滝越え」の頂上にある「鳴川峠」は、南北に走る「信貴生駒スカイライン」と「生駒縦走歩道」の下をトンネルで通過するようになっていて、「生駒縦走歩道」から石段を下りた所に「首切地蔵」が立ち、何時も花が供えられています。




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