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三峰山(標高1236m)
「四社神社」から「菅野川」を渡って、国道368号線を東へ上がり、「牛峠」を越すと、神末の集落に入り、文政九年(1826年)銘がある「常夜燈」と「道標」が建っている所から右へ下りて、次の三叉路を右に曲がると、前方に「三峰山(みうねやま)」が見えて来ます。「室生赤目青山国定公園」の南端に位置する「三峰山」は、毎年1月〜3月の厳冬期にかけて、自然が生み出す氷の華、「霧氷(むひょう)」が満開になります。シーズンの土・日・祝日には、近鉄大阪線「榛原駅」から臨時バス「霧氷号」が運行し、山麓の「みつえ青少年旅行村」から山頂まで往復3〜4時間もあれば登れますけど、アイゼンが必修です。 |
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御杖村の「不動滝(落差15m)」
「三峰山」へ向かって、「神末川」沿いに南へ辿ると、バス停「みつえ青少年旅行村」が終点で、道路を少しバックして、「神末川」に掛かる林道入口の橋を渡り、「大台(おおたい)谷」沿いの舗装道路を歩くと、やがて道が二股に分かれ「不動滝へのコース」と「登り尾登山道コース」の分岐で、どちらを通っても「三峰山」の頂上へ至りますが、左へ行って、鳥居をくぐり、「不動滝へのコース」を登ると、分岐点から約20分で山小屋風のトイレに至り、ここまでは舗装道路ですが、林道とお別れして登山道を5分登ると、杉木立の中に水飛沫を上げた荘厳な「不動滝」が見えて来ますが、何時まで見ていても見飽きない滝です。なお、冬期には氷結することもあります。また、滝下の橋を渡り、獣よけネットを開けて、植林帯の山道をジグザグ登ると、約50分で山小屋に辿り着き、更にブナ等の雑木林の中を約10分で尾根道の「三峰峠」に至って「登り尾登山道コース」との分岐に出会い、そこを左折し約30分上がると「三峰山」山頂です。 |
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御杖神社(大森宗祐氏 TEL 0745-95-2135)
「三峰山」が見えたら、直ぐ左側のこんもりとした森の中に「御杖(みつえ)神社」が鎮座しています。927年延喜式神明帳で大和国宇陀郡17座の1社、式内社の格を有する古社で、本殿は神明造、祭神は伊耶那岐尊が黄泉国から帰り筑紫の日向ノ橘小戸(たちばなノおと)の阿波岐原で禊をした時、投げ捨てた杖から生まれた久那斗神(くなとノかみ)と他2神ですが、当社は倭姫命が当地で休まれた時、杖をお祀りになったので、村名を「御杖村」と云い、また、天照大神がこの地から伊勢へ遷宮されたので、神末(こうすえ)村を伊勢神宮の神戸(かんへ)と定め、明治初期まで五石五斗の貢米(みつきまい)を奉献しました。 |
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東禅寺(とうぜんじ、TEL 0745-95-3328)
「御杖神社」から「神末川」に沿って北へ向かい、次の橋を渡り、更に北へ行くと、右側の高台に曹洞宗龍谷山「東禅寺」があります。当寺では、鎌倉時代や室町時代に造られた仏像を多数安置しておられます。お願いしたなら、9:00〜17:00の間、無料で拝観させて頂けますが、境内の駐車場も無料なので、寸志ぐらいは置いていかれるべきと思います。なお、「東禅寺」から「神末川」を挟んで、西向かいの山が「秋葉城跡」で、別名「神末城」とも云われた山城が1580年代(天正年間)新発内蔵亮によって築城され、規模は85mx147m、今も郭と堀切の遺構が標高666m、比高192mの山上に残っています。 |