月ヶ瀬 (南山城村) その6
 南山城村高尾の「春日神社」

 「高山ダム」を真下に見ながら北へ辿ると、また、左手に「春日神社」が鎮座しています。御祭神は、天児屋根命(あめノこやねノみこと)、天手力雄命(あめノたぢからおノみこと)で、供に天照大御神が天岩屋戸へ籠もった時に登場します。なお、当社は、今を去る320年の昔、南都春日社を勧請し、五月川(名張川)の畔に御社を創り鎮め奉ったと伝えられていますが、旧記はなく、現存する器具その他によって江戸時代の元禄享保年間(1700年頃)祭儀が厳修されていたことは明白です。しかし、高山ダムの建設に伴って、水没の危機に遭遇し、昭和42年に「五月川」の川岸より、現在地に移転し、今日に至っています。
 朱色の吊橋「高山橋」

 府道82号上野南山城線を更に北へ向かうと、高山ダム湖に「高山橋」が架かっています。ダム完成2年前、昭和42年12月水資源開発公団の発注によって松尾橋梁(株)が竣工しました。高山ダムまで名張川を下って来て、最後の橋で、橋を渡らず真っ直ぐ東海自然歩道(府道82号線)を北へ5.4キロ行くと、高山ダムを過ぎて木津川沿いに京都府南山城村大河原へ出て、国道163号線へ至りますが、橋を渡り東へ約1.4キロ行くと、南山城村田山へ至り、そこから北へ辿ると、JR関西線「月ヶ瀬口駅」です。なお、府道82号線の南山城村松笠から朝夕数本(最終18:00頃)三重交通バスが月ヶ瀬口駅まであります。
 諏訪神社(TEL 0743-94-0616)

 吊橋「高山橋」からバス通りを東へ約1.4キロ向うと、京都府の最南端で、滋賀、奈良、三重の三県に接し、京都府唯一の村、南山城村田山で、集落の高台に「諏訪神社」が鎮座しています。本殿に祀られている神は、出雲から諏訪(長野)へ逃れた建御名方命、また、相殿に大國主命と事代主命を祀って、境内社に火産霊神と素盞鳴尊を祀っています。毎年11月3日(祝)京都府無形文化財に指定の「花おどり」が奉納されます。もともとは雨乞いの神事で、当日境内にて優美な花飾りの付いた美しい衣装をまとった踊り手が笛や太鼓のリズムにのって時には華麗に舞い、時にダイナミックに踊る様は多くの人々を魅了しています。




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