山背(やましろ)古道  その8

 京都府立山城郷土資料館(TEL 0774-86-5199)

 「高麗寺跡」から更に東へ約800m行くと、国道163号線へ出て、左(北)の高台へちょっと登ると「府立山城郷土資料館」があります。開館は9:00〜16:30、休館は毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は、翌火曜日)と年末年始で、庭内に大阪城残石、竪穴式の住居、万葉歌碑があり、当館では南山城地方の文化財を、考古・歴史・民俗の各分野に渡って調査研究し、常設展示でその成果を公開すると共に、特別企画展示、文化財講座や小・中学生を対照とした体験歴史教室等を開催され、その一方、豊かな郷土資料の収集・保存・活用に努め、展示品では特に恭仁宮跡山城国一揆及び椿井大塚山古墳等の資料が必見です。
 四国霊場の本尊石仏

 また、「府立山城郷土資料館」から国道163号線へ下りて、西へ少し戻り、北へ向かって山側の大きな道を進み、道なりに左へ曲がって、また西へ進むと、東側の山手に平成13年オープン特別養護老人ホーム「山城ぬくもりの里」があり、そこへ入る道の側壁に「四国霊場」11番から21番迄の「本尊」が、それぞれお大師さん(弘法大師の空海)と供に並んでいます。古来より山城ノ国で信仰され、「山城ぬくもりの里」の建設並びに道路整備に伴って他所からここへ移転し、1番から10番までの「本尊」は、上狛巽町の「善正寺」の境内に祀られ、22番から88番までの「本尊」は、北方の「大師山」に安置されています。
 念仏山、浄雲院「西福寺」

 「山城ぬくもりの里」から更に西へ戻り、JR奈良線の踏切を渡ると、JR「上狛駅」の西側の集落内に浄土宗「善正寺」があり、西側へ出て「山背古道」を北へ進むと、道の右側の奧に「西福寺」があります。1560年(永禄3年)僧道春が中興し、昔「山城国一揆」を組織した狛氏一族の墓や位牌、画像があり、「山城国一揆」とは足利義政の跡目争いに端を発した内乱が南山城にも及び、当時管領の畠山氏が、長政と義就の二派に別れて争い、1485年(文明17年)賦役に苦しんでいた山城の人々が結束し、両畠山軍に対して起こした一揆で、両軍は南山城から退陣し、当地は、以後8年に渡り平和な地域社会、惣国でした。




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