二上山の麓、當麻の里  その16

 石光寺(TEL 0745-48-2031)

 「高尾寺」から叉もとの道を東に辿って「近畿自然歩道」へ出たら左(北)へ行くと浄土宗慈雲山普照律院「石光寺(せっこうじ)」です。天智天皇の時、光輝く所があり、掘ると、光を放つ石仏「弥勒三尊」が出たので、勅願により役行者が堂宇を建て「石光寺」と称したのが始まりと伝えられ、後に、中将姫が境内にある「染の井」で蓮糸曼陀羅の糸を染めたので別称「染寺」とも呼ばれ、平成3年「弥勒堂」を建て替えの際、堂の下から白鳳時代の「弥勒石仏」が出土し、「弥勒堂」の横に建つ堂内に安置され、現存する石仏では日本最古です。なお、境内で4月下旬に3000株の牡丹、5月初旬に500株の石楠花が咲きます。
 石光寺の「寒牡丹」

 「石光寺」の狭い境内には、中将姫が蓮糸を染めた「染め井(そめノい)」の傍らに「糸掛け桜」もありますが、この桜の木は、かって役行者が仏教の興隆を願って植えた木です。また、境内に折口信夫の歌碑、与謝野鉄幹、昌子の文学碑などもあり、それらの碑を取り巻く様に「牡丹」が植えられて、春の「牡丹」はもちろん、11月下旬〜2月上旬の「寒牡丹」が見事で、拝観料300円です。なお「石光寺」さんは花が咲いて無い時に拝観料を取られません。所で、百花の王、牡丹は、古歌に二十日草、富貴草などと詠まれ、中国原産で日本には奈良時代に渡来したけど、なぜか「万葉集」にも「古今集」にもその名がありません。
 二上山ふるさと公園(TEL 0745-48-7800)

 「石光寺」から北西へ700mにレクリエーションバークの「二上山(ふたかみやま)ふるさと公園」があります。入園は無料、開園9時〜5時、毎週火曜と水曜が休園日で、普通車77台収容の駐車場もあり、園内の中央にログハウスのおもちゃ館がある大芝生広場、北側の太鼓橋が架かる「北谷池」に水辺のテラスや水車小屋、東側にすべり台のある腕白広場、西側の山間部にある456段の急勾配の石段を登ると展望台で、大和盆地が一望され、南側のハーブ園の隣に公園管理棟「公園館」があり、館内に1億5千万年前の魚の化石、二上山で産出したサヌカイト(讃岐石)の斧とヤジリ、蝶やトンボの標本などを展示しています。




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