水辺の「川西町」、「三宅町」から桃太郎の古里「田原本町」 辺り  その18
 鏡作神社(0744-32-2965)

 「本誓寺」からちょっと東へ行って、次の辻を北へ真っ直ぐ行くと、田原本署の前を通って、大きな道を渡った所に「鏡作坐天照御魂(かがみつくりにいますあまてるみたま)神社」が鎮座しています。祭神は、天照国照彦火明命(あまてるくにてるひこほあかりノみこと)、石凝姥(いしこりどめ)命、天糠戸(あまノぬかど)命。第10代崇神天皇の頃、三種の神器の1つ、八咫鏡(やたノかがみ)を皇居に祀る事は怖れ多いので、倭の笠縫邑(かさぬいむら)に移し(後に伊勢神宮に)祀って、代わりに別の鏡を作る事に成り崇神天皇6年9月3日当地において「日御像の鏡」が鋳造され、天照大神の御魂(みたま)とされました。
 式内大社「鏡作神社」の本殿

 「鏡神社」本殿の中央に祀られる御魂の天照国照彦火明命は、当地において試鋳された像鏡で、なお又、八咫鏡を鋳造した石凝姥命を鏡作伊多の神と称して、本殿右座に祀り、その父の天糠戸命を鏡作麻気の神と称して本殿左座に祀り、また、これら御祭神の三柱を「鏡作三所大明神」と称し、当地を号して鏡作と云います。古代から江戸時代にかけ、この辺りに鏡作部が住み集い、鏡池の水で以て身を清め秘法を授けられ、鏡作りに励んだと云われ、鏡の神様としては、全国で唯一最も由緒の深い神社。毎年2月11日に最も近い日曜日11:00〜、「御田植祭」。11月第4日曜の前日18:00〜、「宵宮祭」、次日「例祭」です。
 安養寺(TEL 0744-33-0753)

 「鏡作坐天照御魂神社」から北へ行くと、浄土宗知恩院の末・法性山(ほうしょうざん)専求院(せんぐういん)「安養寺(あんようじ)」があります。行基の開山で、創建は、1633年(寛永10年)源蓮社宝誉上人、なお、現在は「寺川」の西岸に位置しているが、元は川の東側で「浄国寺(じょうこくじ)」と称し、江戸時代の中頃に洪水に遭って、1700年頃(元禄年間)現在地に移転して「安養寺」になり、客仏として重文の秘仏「阿弥陀如来立像」が安置されているが、足柄の墨書銘により壮年期の快慶の作で、毎年5月15日「五重さらえの日」に開扉され、また、境内に天文二年(1533年)銘の石仏もあります。


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