御所市、「巨勢の道」  その1

鴨都波神社(TEL 0745-62-2176)

 JR和歌山線または近鉄御所線の「御所駅」から、国道24号線を南へ行き、柳田橋を渡って約250mで、国道の左(東)側に「鴨都波(かもつば)神社」が鎮座しています。祭神は、鴨の水辺で折り目ごとに祀られた田の神「積羽八重事代主神」で、弥生時代中期初頭「葛城川」の岸辺に鎮め祀ったのが始まりで、当社は高鴨社(高鴨神社)、中鴨社(葛木御歳神社)に対し、「下鴨社」とも云われ、鴨族の発祥地としてこの地方を治め、全国に分布する鴨社加茂の源です。また、祭神は、宮中八神の1つとして尊崇され、神功皇后の朝鮮遠征や天武天皇の壬申の乱に御神託を授け給いし神徳高き神にて、延喜の制で名神大社でした。

 孝昭(こうしょう)天皇陵

 「鴨都波神社」からまた国道24号線を南へ行って直ぐ、国道の右(西)側へちょっと入った所に「孝昭天皇」の「掖上博多山上陵(わきがみノはかたノやまノかみノみささぎ)」があります。以前は、御所市室(むろ)の「宮山古墳」を孝昭天皇陵に比定する説もありましたが、今では、御所市三室(みむろ)字博多山の地名から、現在地に治定されたようです。なお、墳形は、円墳状です。また、第5代孝昭天皇は、懿徳(いとく)天皇の第一皇子で、名前を観松彦香殖稲尊(みまつひこかえしねノみこと)と云い、日本書紀によると、都を大和国、掖上池心宮(わきがノかみノいけこころノみや)に営み、在位83年113歳で没。
 旧村社「野口神社」

 「孝昭天皇陵」からまた国道24号線を南へ行き、「葛城川」の「御所橋」を渡って左の細い道を下り、2つ目の辻を右へ曲がって南へ向かうと、御所市蛇穴(さらぎ)に小さな「野口神社」が鎮座しています。祭神は、神倭伊波礼毘古命(かむやまといはれひこノみこと、神武天皇)と神武天皇の子・彦八井命(ひこやいノみこと)ですが、御神体は、木彫りの竜です。作物の収穫を掌どる水の神(竜神)を葛城川の岸辺に鎮め祀ったのが始まりで、五穀豊穣を祈願される他、邪気を払い、諸々の病を除く御守護を賜ることが出来ます。祭日は、毎年1月1日が新年祭。5月5日が汁掛祭(蛇綱引き)。10月4日宵宮祭が行われます。


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